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PS5 ゲームレビュー

『Bloodborne』獣との死闘の果てに

 『Bloodborne / ブラッドボーン』をクリアしたのでレビューしていきます。
 一部ネタバレを含むので注意してください。

ポイント

プレイ時間:80時間
個人的評価:Sランク(神作)

Bloodborne / ブラッドボーンってなに?

 『Bloodborne / ブラッドボーン』は「フロム・ソフトウェア」が開発し、「ソニー・コンピュータエンタテイメント」から2015年に発売された、PS4でプレイ可能なアクションRPGです。

 俗にソウルシリーズと語られる「フロム・ソフトウェア」の名作シリーズの一種です。
 時代設定は19世紀ビクトリア時代で、ストーリーはゴシックホラーテイストとなっており、幻想的で残酷な世界観を楽しむことができます……序盤は。詳しくは後述。

 ゲームシステムとしてはアクションRPGであり、敵を倒すことでステータス値を上げることができます。コマンド要素などはなく、移動は当然、回避などのあるゆる行動を自分で操作することが求められます。
 このゲームの特徴として挙げられるのが「リゲイン」であり、敵から攻撃を受けたとき、一定時間内に敵を攻撃すると体力をある程度回復することができます。
 このシステムがゲームテイストとよく合っていて、とにかく敵を切り続けることで敵との死闘を体感することができます。

 難易度は高めです。
 レベルを上げることでステータスを高めることができるので、時間さえかければ絶対にクリア不可能というわけではないですが、プレイヤーとしてのスキルを大いに求められるゲームです。少しの油断でゲームオーバーとなり、俗に言う「死にゲー」です。
 有名ですが、序盤のボスである「ガスコイン神父」を倒せず、約半数のプレイヤーがそこでこのゲームを諦めたという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

19世紀ビクトリア時代の世界観。幻想的それでいて陰鬱な雰囲気が漂っています。
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



それで具体的にはどんなゲーム?

戦闘システムについて

 上にも書いたように高難易度のアクションRPG。
 アクションゲームが苦手という人も詰んでもおかしくないゲームです。
 
 じゃあ何が難しいのかというと、ステータスにもよりますが敵の攻撃を数度食らうと死んでしまう絶妙な難易度。敵に攻撃されてあたふたしているとはい、ゲームオーバーです。

 今作は今までのソウルシリーズにあった盾という概念はないです。
 盾はあるものの説明文に獣の膂力の前には無意味に等しいという文言が書いてある始末。
 装備して構えても一瞬で吹っ飛ばされます。

 つまり、敵の攻撃を受けてカウンターという戦略を取らないゲームなのです。
 ではどうするか。敵の攻撃をギリギリでかわし続ける、もしくは、銃でタイミングよく相手をひるませる(通称:銃パリィ)必要があります。
 敵の攻撃を食らっても「リゲイン」により敵を攻撃すれば回復する。多少のリスクを負っても攻撃し続けることこそが最も安全な戦い方となり、それが死闘を演出する。
 この敵の攻撃をかわし続け、相手を攻撃し続ける。このゲームシステムが売りのゲームです。

敵を攻撃し続ける。まさに死闘。
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



多種多様な武器 デザインもかっこいい

 武器はメイン武器となる鉈などの近接武器とサブ武器となる銃などの遠距離武器に分かれています。
 銃があるなら遠距離で戦い続ければ勝てると思う人もいるかもしれませんが、基本的に銃の射程は短く、攻撃力も低いので銃だけで敵を倒すことは基本的に不可能です。あくまで敵をひるませるための武器となっています。
 一応、ステータスによっては銃だけで高いダメージを出すこともできますが、初回プレイからそれを行うと普通にプレイするよりも難易度は上がるでしょう。

 武器は変形させることができ、例えば序盤から装備できる「ノコギリ鉈」は変形前はノコギリとして使用でき、リーチが短いものの攻撃速度が早いです。これを変形させると鉈にすることができ、リーチが長いものの攻撃速度が遅くなります。
 これを利用して、アウトレンジ気味で戦いたいときは鉈で、敵の懐に潜り込んで一気に攻めたい時はノコギリという風に使い分けると敵をより楽に倒すことができます。

 このように各種武器は変形させることができ、中には石槌から剣に変形するような武器まであります。

 また、武器のデザインも優れており、単純にかっこいいです。
 このゲームの世界観によくあったデザインとなっています。

杖を変形させて鞭にして攻撃している。武器変形もこのゲームの面白さの一つ
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



世界観について

 19世紀ビクトリア時代が時代設定ということで、ゴシックと言われて思い浮かぶような街や服装などの景色を楽しむことができます。

 ストーリー設定としては、「ヤーナム」という街があり、この街では風土病として「獣の病」が流行っています。この病気になると人が獣になってしまい、それを狩る存在として「狩人」が存在しています。
 ただ、この街は特別な手法を用いる医療が栄えており、それを求めて主人公はヤーナムを訪れる、という形で物語は始まります。

 この設定から分かるように暗い雰囲気のゲームです。
 主人公が訪れる頃には、街には獣があふれており、それを狩る狩人もどこか狂人のような雰囲気を出しており、陰鬱とした街並みが広がっています。

 ゴシックといわれると華やかな世界観か退廃的な世界観のどちらかを思い浮かべると思いますが、このゲームでは退廃的な世界観が主となっています。

獣とそれを狩る人々。どこか狂気すら感じる光景。
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



面白かった?(ネタバレ注意)

 とても面白かったです。
 自分はこのゲームをプレイするまでソウルシリーズをプレイしたことがなかったので、初めてプレイするソウルシリーズとなったのですが、話に聞いていたとおり歯ごたえのある難易度で楽しむことができました。

 もともと動画で「ダークソウル」などのプレイ動画を観たことがあって、なんだかもっさりしているゲームだと思っていて手を出していなかったのですが、この「Bloodborne」は違いました。
 
 操作キャラの動きが早くて、特に回避方法がローリングではなく、素早いステップだったところが個人的好みと合いました。
 ローリングだとどうしても敵の攻撃をローリングで大きく避けて、隙をみて一撃というスタイルになってしまうのですが、ステップだと回避後の隙も少なく、すぐ攻撃に移ることができるのでよかったです。

 世界観も気に入っていて、退廃的な世界観で獣と戦うというコンセプトに惹かれてプレイを決めました。思った通りのゴシックホラーで楽しむことができました……序盤は。
 このゲーム、獣と戦うという雰囲気を出しておきながら、獣狩り編は序盤で終わってしまい、中盤からはコズミックホラー、宇宙的恐怖が始まります。

 これには度肝を抜かれました。
 自分がプレイしているこの世界が単純な獣狩りだけの話ではなく、もっと壮大な未知なる存在に徐々に徐々に浸食されていく形が自分の心をとても打ちました。

 ネタバレになるので詳細は書かないのですが、序盤で自分が見ていた世界は表面しか見ていなかったのだということがわかります。「ヤーナム」という街はここまで闇が深いのか、と。

 このゴシックホラーからコズミックホラーに切り替わっていくさまも自然で、世界観もがらっと変わります。プレイしていて気が滅入ってしまうこともあり、よくできているゲームだと思いました。

 よくここまでの世界観を作り上げたなというのが率直な感想です。

 ちなみに、余談ですがソウルシリーズはたいがい最初に一度死ぬと何らかのイベントがあるのですが、自分はこれを知らなかったので最初の手術室の獣と素手で延々と戦っていました。当然ですけどまったくダメージが入らないんですね。
 途中でこれは倒せない敵だと思い、奥まで進んでいったのですが素手だから敵への対抗手段がなくてある意味で怖かったですね。
 何かおかしいと思い、素手で戦いつづけたら雑魚に囲まれて死んだのですが、それでようやくイベントが進み武器が手に入ったのもいい思い出です。武器が手に入ると獣も簡単に倒せました。

こんな獣と素手で戦うのはある意味で狂気。
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



不満点はある?

・プレイヤーの精神面について
 これは不満点ではないですが、ストーリーやステージが暗く陰鬱としているのでプレイしていて気が滅入ります。下手なホラーよりも精神的にきますね。それだけ作りこまれているということですが、ホラー系が苦手な人はプレイしにくいかもしれないですね。

 ほかに不満点は特にないです。

今までの画像でもわかるように敵もステージもストーリーも全部暗いです。気が滅入ります。
出典:Bloodborne ブラッドボーン | プレイステーション® オフィシャルサイト



さいごに

 自分がPS4でプレイしたなかで最も衝撃を受けたゲームの一つです。
 ホラー耐性があればぜひプレイしてもらいたいゲームです。

・退廃的な世界観が好きな人
・ゴシックホラーが好きな人
・ソウルシリーズが好きな人
・プレイヤースキルが試されるゲームが好きな人

  • この記事を書いた人
お茶目な「ななさき」

ななさき

年間プレイ時間1000時間、毎月新作を1本はプレイする生粋のゲーマー。 ゲームレビューとゲーミングデバイスの使い心地を発信するブログ「ななさき」の運営者。

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