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PS5 ゲームレビュー

十三機兵防衛圏レビュー ゲームであることを逆手に取ったストーリー

十三機兵防衛圏レビュー ゲームであることを逆手に取ったストーリー

お疲れ様です、ななさき(@nanasaki_blog)です。

今回は巷で地味に神ゲーとして話題のADV『十三機兵防衛圏』の評価・レビューです。

13人の主人公たち、それぞれのストーリーを描きながら物語への核心へと迫る群像劇として、非常によくできたストーリーでした。

伏線をすべて回収して綺麗に完結

ゲームとしてはタワーディフェンスでした

5.0

Sランク:神作

  • 複数のキャラで描かれる群像劇なのに、綺麗に完結しておりストーリーへの評価は高い
  • キャラデザインもよい
  • アドベンチャーパートである追想編に対して、崩壊編のクオリティが釣り合っていないことだけが気になる
ゲーム評価Sランク(神作)
クリア時間約22時間(トロコン含む)
開発元ヴァニラウェア
発売元アトラス
発売日2019年11月28日
対応機種PlayStation 5(4)・Nintendo Switch
ゲームジャンルドラマチックアドベンチャー・シミュレーション
RTS・タワーディフェンス
公式サイト公式サイト

ゲーム概要・ポイント

『オーディンスフィア』『ドラゴンズクラウン』を生み出したアトラス×ヴァニラウェアが新たに挑む、本格SFドラマチック・アドベンチャー。 世代を超えて出会った十三人の少年少女が「機兵」と呼ばれる巨大なロボットに乗り込み、人類の存亡をかけた最後の戦いに立ち向かう!

引用元:十三機兵防衛圏 | Playstation.Store

十三機兵防衛圏は2Dアドベンチャーとタワーディフェンスの入り混じったゲームとなっています。

作中における主人公は複数人、また彼らが活躍する時代や場所も複数あり、それらが折り重なった群像劇ストーリーを楽しめます。

また、ゲームとしてはタワーディフェンスとなっており、巨大ロボを操縦して敵大型機械を撃破するシミュレーションゲームです。

ストーリーを追うアドベンチャーパート「追想編」、敵と戦うタワーディフェンスパート「崩壊編」に分かれており、両方を進行させていくこととなります。

アドベンチャーってなに? って人向けの解説記事はこちら

アドベンチャーゲームの意味とは
アドベンチャーゲームとは 冒険するって意味だと思うかい?

追想編:各々が戦う理由を見つけるアドベンチャーパート

各主人公には関係性の深いキャラクターに関連する専用エピソードがあり、それらの物語を追うことで幾重にも絡んだ複雑な謎を解き、この世界に隠された大いなる秘密を明かすことが出来る。

引用元:十三機兵防衛圏公式サイト

本作には追想編というストーリーを中心的に追うアドベンチャーパートが用意されています。

2D横スクで用意されたフィールドを移動しながら、各キャラと会話し、時には謎を解き明かすモードとなります。


この追想編ではたくさんのキャラを操作でき、それぞれ~編として用意されており、それを進めることで別キャラのパートが解放されたり、後述の崩壊編のステージロックが解除されたりできます。


ゲームとしてはこの追想編が大部分を占めており、ストーリーを飛ばして崩壊編だけを進めるということはほぼできません。

進行させるためには追想編と崩壊編を両方とも進行させる必要があるからです。

そのため、このようなアドベンチャーゲームが苦手という人にはオススメできないかもしれません。

ストーリーとしては、ある日突然現れた怪獣から世界を守るため、機兵という防衛兵器に乗る少年少女たち。怪獣が現れた理由や機兵という存在の謎を解き明かしてく展開となっています。

ノベルゲームできる人なら、まず問題ないはず

崩壊編:機兵を操縦し、怪獣から拠点を守るタワーディフェンス

リアルタイムで進むタワーディフェンスとして用意されているのが、このシミュレーションパートである崩壊編です。

拠点を目指しながら敵怪獣が進んでくるため、敵から拠点を制限時間まで守り切る、もしくは敵を殲滅することでステージクリアとなります。

ステージクリアで集めたポイントで機兵をカスタマイズでき、強化した機兵でより難しいステージを乗り切るのがおもしろいポイントです。

ステージは複数用意されており、それぞれのステージごとにちょっとしたストーリーイベントもあり、追想編と密接に絡み合ったストーリーを楽しめます。

シミュレーションが苦手な人でも難易度が設定できるため、よっぽど問題なくクリアできるかと思います。

結構簡単なのでシミュレーション初心者でも大丈夫

究明編:ストーリーを振り返るアーカイブパート

綿密に構築された世界観を網羅できるアーカイブ。「イベント」シーンをリプレイしたり、人物・機兵・グルメなどあらゆる用語をビジュアルとともに解説した緻密な設定を堪能しよう。

引用元:十三機兵防衛圏公式サイト

本作では追想編での多数キャラから成り立つ群像劇、崩壊編での追想編との時系列的順序の逆転など、非常に入り混じったストーリー展開となっています。

そのため、ストーリーを理解しやすくなるためのアーカイブ機能として究明編が用意されています。

これはストーリーでの各チャートを振り返ったり、アイテムのフレーバーテキストを確認できる機能です。

最終的には?となっている項目が埋まり、時系列順で並べられるため、これを読むことでストーリーを改めて理解できるようになっています。

クリアしたら分からなかったところを読み返そう

おもしろかった・よかったところ

ここからは十三機兵防衛圏を実際にプレイしてみた感想として、おもしろかった・よかったところをレビューしていきます。

各キャラごとにストーリーテーマが違うのに、しっかりと完結している

ゲームの特徴として述べたように本作は複数の主人公から成り立つ群像劇です。

そのため、それぞれのキャラごとに立ち位置が異なり、物語の核心に一番近いキャラから何となくノリで世界を守るキャラなど複数います。

そういったキャラごとのストーリーの違いは当然あるのですが、それだけではないのがこの十三機兵防衛圏です。

各キャラごとにストーリーのテーマ的なものが用意されているのです。

例えば、少女漫画的な展開で進むキャラ、タイムリープ的な進むキャラ、単純なボーイミーツガールなど、そういったキャラごとのストーリーテーマがの違いがあることから、キャラが複数いても飽きずに新鮮な気持ちで進められます。

またそのように複数テーマ、複数キャラから成り立つストーリーなのに、物語としての矛盾は起こさず綺麗に完結しているのが高評価でした。

あのストーリー必要だったか? みたいになる捨て展開がないのはよかったですね。

ストーリーに矛盾がないのはなかなか高評価

単純にキャラデザインがいい

単純にキャラデザインがいいです。

それぞれカッコイイ、カワイイ、キレイなキャラと勢揃いで、こういうデザインがいいゲームはそれだけでストーリーへの没入感を高めます。

見た目だけでなく、それぞれ性格がしっかり立っているのもいいですね。

ちなみに作中ぶっちぎりで頭おかしいキャラがいますが、それはプレイしてからのお楽しみ。

自分は十郎と薬師寺が好き

見ていて十郎

気になった・悪かったところ

ここからは十三機兵防衛圏を実際にプレイしてみた感想として、気になった・悪かったところをレビューしていきます。

崩壊編のせいでストーリーテンポが著しく悪い

ストーリーを追うアドベンチャーパートとしての追想編。

これは進行状況に合わせてロックが掛かるというのは既に述べていますが、このロックは崩壊編(タワーディフェンス)での進行状況に合わせても掛かります。

画像のように崩壊編の~エリアをクリアしてくださいとなるわけですね。

この求められるステージクリア数が長いため、追想編を進めるにあたって非常にテンポが悪くなっています。

後述しますが崩壊編は正直なんちゃってタワーディフェンスです。

ゲームプレイそのものとしてはそこまでおもしろくありません。

追想編のチャプター解放のためにそれを連続10ステージ分もプレイさせられたりします。

そのせいで追想編を早く追いたい気分なのに全然進められない、テンポが悪いと感じました。

崩壊編1~2ステージくらいで適宜ロック解除と細かく段階を刻めばいいのにとしかここは思えませんでした。

正直シミュレーションパートはおまけみたいなもの

崩壊編の敵と味方の見た目がしょぼすぎる

もうタイトルの通りですが、タワーディフェンスパートである崩壊編で出てくる敵と味方表示があり得ないしょぼさです。

あまりのしょぼさに逆の意味で度肝を抜かれました。

まず味方の表示がこれ。

巨大なロボ機兵に乗っているという設定なのに、まったくロボット感を感じられない表示ですというかなんだこれ


敵の表示がこれです。

もはや敵に関しては色々種類がいるのに、このよくわからないポリゴンみたいなものの大きさくらいでしか区別できません。

一応アイコンを合わせると敵イラストが表示されますが、だったら最初からそのイラストで表示して動かしてほしいとしか思えません。


この敵と味方の表示のシンプルさが崩壊編をおもしろいと思えない最大の理由です。

機兵という味方側の巨大ロボで敵巨大怪獣と世界を守るため戦うという熱い展開なのに、こんなよく分からない緑のうにょうにょと赤のうにょうにょが戦ってる様を見せられます。

まったくテンションが上がりません。

にもかかわらず割とステージ数が多いので結構この状態で戦わされます。

追想編に気合が入っている割には、こちらはこんな感じなのでなんだかなという感じです。

ストーリーの熱い展開に対して、この崩壊編のクオリティがまったく釣り合っていないのが本作で最大の気になるポイントでしょう。

あと余談ですが、あまりにも簡単すぎるので本当に戦ってる感が欲しいなら難易度を最大に上げた方がいいです。

なんでこんなしょぼい表示なのか

ここさえなければ本当に最高なんですけどね

ゲーム評価まとめ

以上が十三機兵防衛圏のクリア後レビューとなります。

崩壊編のやっつけ感だけ気になりますが、アドベンチャーゲームとしては十分おもしろいのでオススメですよ。

ただゲームとしてはストーリーを追うアドベンチャーパートがメインのゲームとなりますので、アクションゲームをやりたいんだ! みたいな人にはあまりオススメできません。

最後に一言。

ミサイルレインでとにかくミサイル降らすのスキ。

こんな人にオススメ

  • アドベンチャーゲームが好きな人
  • ストーリー重視のゲームが好きな人
  • シミュレーションゲームが好きな人

十三機兵防衛圏
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  • この記事を書いた人
お茶目な「ななさき」

ななさき

年間プレイ時間1000時間、毎月新作を1本はプレイする生粋のゲーマー。 ゲームレビューとゲーミングデバイスの使い心地を発信するブログ「ななさき」の運営者。

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